誰も知らないサーカス

三十路SEが感情のごみ箱として使用します

四年間付き合った彼女と別れました(後半)

一軒家みたいなアパートだった

 

縁側があり、そこから桜がとても綺麗に見える。2Kであり広さは十分、騒音にも困ることは無く、笹塚は新宿がすぐで交通の便もとりわけ良い。かなり理想的な賃貸物件だった。彼女と別れあちらが出ていくことになったが、そこでそのまま住もうかと思っていた。ただ、その広い部屋に1人で住むという孤独感、それと一人には少しだけ割高な家賃。それらを考慮し、そしていきつけの飲み屋でのマスターの助言と占い(今月での引越は吉らしい)を信じ、引っ越しを決めてしまった。

 

別れたやけくそパワーなのか、一件目の不動産屋で内見2件目にして決めてしまった。自分にしては相当早い決断であった。そしてあれよあれよという間に引越。

大きな冷蔵庫がネックとなり、引っ越し業者に頼む予定だったが友人の協力によりなんとか自力でなってしまった。引っ越し先が近いこともあり、何度も行き来をしてやっと今週受け渡しが出来た。

 

もう二度としたくない、と思うほど面倒くさかったが、終わってみると意外にもなんとかなってしまった自分がいる。

 

笹塚の家を整理し、なにも無くなった部屋を見たとき、涙が止まらなかった。

この物件を決めた時のワクワク感、楽しかった思い出、苦労してつくった棚など

なにもかもが思い出となり自分の頭を霞める。とても幸せな時間だった。

別れてしまったらそれらは無かったことになるのだろうか。元彼女は思い出をなるべく消そうとしているようだが、おれにはそうは出来ない。自分にとっての大切な思い出である。別れ方はすっきりは出来なかった

あちらは最後まで自分に好意を持っていたようだし、自分も暴力を受けたり、一晩中怒られ続けるなど酷いこともあったが嫌いにはなれていない。そして本当に色んなところに旅行に行った。思い出も数えきれない。

 

奥さんともしよりを戻せる機会があるとすれば(無いが)もっとこうすればよかった、寄りを戻したい、という気持ちは少しある。ほとんど喧嘩も無かったが、勢いで別れてしまったような別れ方だった。

ただ元彼女とよりを戻せる機会があったとして、戻したいか?と聞かれるとそうは思えない。後半はただただ辛かった。なので別れることが正解だったのだろう、ただその決断を出来ずぐずぐずしてしまった。

 

自分の人生を振り返った時、どう思うのだろうか。お昼ご飯の後、今日公園で寝ころびながらそんなことを考えた。離婚した時、今回の別れの時、あの時違う選択をしていれば!そう思ったりするのだろうか。人生は選択の連続である。時間は自分に味方をしてくれて、思い出はいつもキラキラしてくれる。頼もしい限りだ。

今日はとても晴れた日だった