誰も知らないサーカス

三十路SEが感情のごみ箱として使用します

デジャブ

社会人になる22歳になったら、本気で自殺しようとしていたおれは先のことなど当然考えもせず女の子が多いだろう、という理由だけでコネのあったアパレル会社に入社した。そのコネというのは幼稚園から親友だったマチという人物(もう死んでしまった)の親にあたる人物だ。そのマチ家だけで何ページも書けるがここでは割愛する。輸入の業務をやらせてくれるという言葉を信じ、入社したらシステムをずっとやらさせることになる。コネというより騙されて入社した感じだ。とにかく、自分は人生を舐めきっていたし今もなおベロンベロンである。状況が悪くなったら死ぬことしか考えていない。よくもまあそんな人生に対する接し方で今もなお正社員で働くことが出来ているなと感心した。偏差値最低ランクの大学に二浪して入ったおれには、そんなに選択肢が多くはなかったことも原因だろう。
話題を戻ろう。そんな訳で人生に対するクズみたいな考え方のせいで今再びピンチになっている、ひとつは同棲して2年ほどになる彼女とうまくいっていない。もう一つはなんとかギリギリの正社員である今の会社で激務になり、なんとかこの状況から抜け出せないか、と考えているところです。人生死んで逃げるという万全の体制を整えている自分にとって、当然他の選択肢などない。いや正確には30歳ぐらいは親父のコネなどでなくもない状況だったのだが今らSEなど言われてもこちらはなんちゃってSEである。基本的なパソコン知識しか持ち合わせていないので、転職は無理無理無理~せいぜいシステム事務の派遣社員がいい所だろう。

やはり人生とはサボっただけツケが後から回ってきており、ときおり試練や人生の抜き打ちテスト的な場面は何回か、ある。そのうちの一つが今であることは明らかなのだが、結局自分は出世街道を走るというより、出来るだけ楽をして、もうちょっとだけ給料をもらいたいだけなのである。上司より仕事が出来る自信はあるが、その上司を蹴落としてまで役職を上げたいとはちょっとだけ思うけど、実行には移さない。手取り30万もらえたら満足でそれ以上は特に望みません、という人間なのである。そんな人間が結婚など上手くいくとは思えないし、2年も同棲すればその人のことは大体分かるので、愛想を尽かされてしまうのは無理もない。日に日に可愛くなっていく彼女には自分はもったいないのだが、軽いメンヘラである彼女は仕事の帰りが遅いことに不安がり、別れると言い出す。すぐ別れるというのはメンヘラヘラちゃんの特徴ではあるが、こんな可愛い彼女と別れたらはたしてそれ以上はあるのか、と未来を不安がってみる。

うん、いけそう。

そう思ってしまうのもまた人生を極めて安直に見てしまう自分の正確なのである。後先を考えないのだが、考えないがゆえに楽観的であり、ネガティブなことはあんまり考えたくないというのがおれおれ。変な自信もオプションとして付いており(大多数の人間が20台前半に消滅するやーつ)そのクズな自分の性格に救われた部分もあった。

という訳で今日も11時ぐらいに家に帰り、不機嫌な彼女の機嫌を取りながら眠りにつくのであった